今回の記事は、キッチンを決めたときの話です。
お風呂やトイレ、その他の水回りはさくさくと決めることができたのですが、キッチンだけは最後まで悩みました。
悩んだ理由は3つ。
- メーカー側の違い
- 食洗機のサイズ
- カップボードの設置
それぞれ説明していきます。
メーカーの標準セットの違い
住友不動さんの「新築そっくりさん」は、住宅設備部分に「定額制」を取っています。
定額制は、変更やオプションの追加をしなければ、どの企業のどの商品を選んでも価格は変わらないというもの。
標準の設備は初回プランニングのときに書面で提示されます!
とはいえ、標準セットはとてもベーシックなもの。
結局、なんだかんだ追加することになるので料金は変わってきます。
そこは仕方ない。
わが家が絶対に導入したかったもの、それは「食洗機」です。
この食洗機と追加料金の金額差が、悩みのポイントになりました。
標準セットのキッチンの仕様
プランに入っていたキッチンは「トクラス」、「クリナップ」、「LIXIL」、「TOTO」。
わが家が希望した食洗機はどのメーカーもすべてオプションで最初は付いていないため、食洗機を導入する時点で料金アップは確定でした。
日程的に標準セットすべてのメーカーをまわって見積もりを出す時間はなかったので、カタログ上から以下の2社に絞りました。
なぜこの2社にしたかというと、トクラスは人造大理石が推しで、クリナップはステンレスが推しと、売りポイントがわかりやすかったからです。
人造大理石とステンレスと異なる素材のため、この2社は比較する楽しみもありました。
ここから先は「食洗機」のサイズで悩むことになります。
人造大理石と人工大理石の違い
人造:天然大理石を粉砕し、セメントや樹脂で固めた半人工素材
人工:アクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材で天然石は含まれていない
食洗機は「浅型」か「深型」か
先に言うと、標準+深型食洗機の導入は、トクラスのベリーが一番安くなります。
もともと標準セット自体が充実しており、深型食洗機も取り付け可能。
なので、標準に食洗機分だけ料金が追加されるイメージです。
では、クリナップはどうかというと、ラクエラに深型食洗機は付けられない仕様ですので、深型を付ける場合はキッチンのグレードアップが必要です。
ステンレスはとても良かっただけに、ここは残念ポイントでした。
これまで食洗機を使ったことがないので、最後まで浅型と深型どちらが良いのか悩んでいました。
ツイッターでアンケートを募ってみたり。
なので、まずはトクラスに行って希望全部盛りをした見積もりをとりました。
トクラスの見積もり結果
行ってみて知ったのですが、トクラスのハイバックカウンターは、かなり魅力的。
カウンターに使われている人造大理石部分を以下の画像のように延長し、立ち上げて手入れをしやすくしたもの。
これ、実際に見るとかなり良かったです。
ハイバック部分の境目にレールがあり、収納用ツールも引っ掛けて使うことができるため、手入れや使いやすさはかなりアップするだろうと感じました。
ハイバック部分だけではなく、カウンター全体がフラットで凹凸がなく、手入れがとてもしやすそう。
シンクの中まで人造大理石なのはトクラスの強みです。
加工方法も他社とは違い、熱いものでも置ける、着色のあるものを流しても色がつきづらいなど、キッチン汚れに強い加工がされていました。
トクラスで追加したオプションは以下の5つ。
- ハイバックカウンター
- コンセント
- シンク下キャビネット連動引き出し
- 深型食洗機
- タッチレス水洗
そして、出てきた金額は「約93万円」でした。
標準で55万円でしたので38万円の追加です。
値段は跳ね上がりますが、ハイバックカウンターは捨てがたいほどに良いものでした。
追加料金がかさんでも捨てがたい。
クリナップの見積もり結果
ラクエラに深型食洗機はつけられないので、キッチンのグレードアップが必要です。
クリナップで深型食洗機が使えるグレードの商品は「ステディア」と「セントロ」というシリーズ。
この2つのシリーズと標準セットであるラクエラの違いは食洗機だけではなく、構造体にステンレスが使われていること。
内部構造に木材は使わず、ステンレスで作られていて耐久性も高く、カビてしまうこともありません。
キッチントップも、ステンレスならではの手入れのしやすさを感じました。
いまのキッチンの構造体は木なんだけど、結構ボロボロ…。
だからこそ、ステンレスの耐久性の高さは魅力的。
ステディアとセントロの違いは引き出しの構造の違いです。
気になる方は、上記リンクから確認してみてください!
せっかくなのでラクエラ、ステディア、セントロで見積もりをとることに。
盛ったオプションは以下。
- スタイリッシュ水洗
- 深型食洗機(ラクエラは浅型)
- とってもクリーンフード
- ステンレス底板(ラクエラのみ)
そしてあがってきた金額がこちら。
商品名 | 値段 |
---|---|
ラクエラ | 71万円 |
ステディア | 97万円 |
セントロ | 117万円 |
さすがにセントロはわが家には高級すぎたので、見積もりがあがってきた時点で除外しましたが、予算が許せばセントロにしたかった…。
先に結論を述べると、わが家のキッチンに採用したのはクリナップの「ステディア」なのですが、まだこの時点ではトクラスのベリーが最有力候補。
ですが、そこから変わった要因が、カップボードです。
カップボード単体よりは、予算と優先度を踏まえた結果、トクラスのベリーからクリナップのステディアへ変えた、という感じです。
実際にわが家で採用したステディアの見た目や仕様は、以下の記事にまとめたので参考にどうぞ!
カップボード
カップボードはキッチンの収納家具です。
大手家具店が販売しているものもありますが、キッチンメーカーでも取り揃えられているため、選択肢はものすごく多くなります。
あとから自分たちで買うのか、それともメーカーを揃えて取り付けてもらうのか。
わが家の場合、これまで使っていたものが使えなくなり、新規で購入する必要があったため、「どうせならメーカーで揃えたらどうだろう?」という話になり、見積もりを出してもらうことにしました。
事前にニトリの「リガーレ」を見に行っており、わが家仕様にセットすると14万円前後になることは調べていました。
では、キッチンメーカーのカップボードはどうなのか。
キッチンメーカーのカップボードはシリーズで揃えることもできるため、統一感が出せます。
周辺収納として展示場にも置いてあります。
そして、出てきた見積もりがこちら。
商品名 | 値段 |
---|---|
クリナップ/ラクエラ | 18万円 |
クリナップ/ステディア | 27万円 |
クリナップ/セントロ | 36万円 |
トクラス/ベリー | 44万円 |
ウッドワン/スイージー | 34万円 |
ウッドワンは建具を決めに行ったときに、とても素敵なカップボードがあったのでついでに見積もってもらいました!
仕様はカウンター(ハイタイプ)のみで、上部はありません。
結構金額差が出てしまいました。
そして、有力候補だったトクラスのカップボードが44万円と思いの外、高かった…。
家具店とメーカーの違い
カップボードはニトリのリガーレが一番安いのですが、キッチンメーカーのカップボードは高いけれどメーカーならではのメリットがあります。
まず、工事がリノベと同時に終わり、かつ壁に取り付けるため耐震性も高くなります。
また、サイズも1cm単位で指定できたり、デザインも統一できるので見た目も良い。
ぴったりフィットした上で、何よりキッチンと同質のものが使われるため、品質も耐久性も高いです。
引き出しがゆっくり閉まる仕様が標準だったりね!
別途家具店で購入する場合、自分たちで手配する必要がありますし、組み立て自体も大変。
引き出しの仕様もオプションだったりします。
ちなみに、リガーレを持ち込んで壁付けすることはできるか?と住友側に聞いたところ、その対応はできないということでした。
造作家具や住宅設備とは違うため、ニトリ側(もしくは外部の業者)に頼む形になるとのこと。
夫婦で何度も話し合った結果、長く使うものだからこそ、メーカーで揃えることにしました。
キッチン本体+カップボードの見積り額
キッチン込みでの価格をまとめると以下のようになりました。
商品名 | キッチン本体 | カップボード | 合計 |
---|---|---|---|
ラクエラ | 71万円 | 18万円 | 89万円 |
ステディア | 97万円 | 27万円 | 124万円 |
セントロ | 117万円 | 36万円 | 153万円 |
ベリー | 93万円 | 44万円 | 137万円 |
ラクエラは深型がつかない、セントロは高すぎるということで、トクラスのベリーとクリナップのステディアで比較すると、ステディアシリーズのほうが予算が抑えられるという結果になりました。
本体とカップボードは違うメーカーでもOK
実は、キッチン本体とカップボードはメーカーやシリーズを揃える必要はありません。
キッチン本体はトクラス+ハイバックカウンターにして、カップボードはラクエラにするということは可能です。
ここは優先度や好みが大きく左右すると思います。
最終見積もり金額
キッチンを見に行ったのは仮契約後すぐくらいだったので、あらためて本契約前に再度クリナップへ足を運びました。
キッチン本体のオプションをなくしたり、シンク幅を小さくしたりと色々変更を加え、あらためて最終見積もりをお願いして出た金額が、以下になります。
クリナップ/ステディア | 金額 |
---|---|
キッチン本体 | 90万円 |
カップボード | 15万円 |
合計 | 105万円 |
カップボードの金額が大幅に減ったのは、家電収納コーナーと蒸気を排出する機器を削除したからです。
削除した部分には引き出しを2段、そしてその下はゴミ箱置き場として何も入れませんでした。
わが家は予算&統一感が最優先という検討の仕方だったので、トータルで考えてステディアに決めたという感じです。
もちろん、キッチン本体も耐久性・衛生面から考えても、内部構造がステンレスというのはとても大きな魅力でした。
住宅設備の中でも、キッチンは各メーカーによって特徴や強みが異なります。
とくに、人造大理石とステンレスは素材の違いもあるため、悩んでしまう部分だと感じました。
わが家も相当時間をかけて悩みました。
ズボラな性格だったり、好みだったり、使いやすさだったり、考えることがたくさんあったので、何度もプラン変更をしてその都度見積もりをもらい、担当さんを振り回したと思います。
そして、最終的に、キッチンはこんな感じになりました。
少し暗くて見づらいですが、深型食洗機が中央に設置されています。
食洗機のパネルを隠すこともできたのですが、それだけで2万円の差が出ました。
かばんが乗ってますが(笑)
こちらがステディアと同タイプのカウンター収納。
引き出しは浅いタイプがメインなので高さのある食器をしまうのには不向きですが、手持ちの食器と相談しながらカスタマイズすると良いかも!
リビングから見た雰囲気。
横の壁に、キッチンメーカー側のパネルの採用はナシ。
追加料金も掛かりますし、特にこだわりがないのであれば、画像のような感じでぐるっと覆うだけで十分かなと思います。
リフォーム前、キッチンカウンターが物の置き場になっていたので、今回はあえてカウンターを撤去。
おかげで部屋が広く使えますし、物も置かずに済んでいます。
あえてのビフォー写真。
こんな風に大きなカウンターがあったのですが、なくしたことで当時感じていた「狭い」「物置化する」というストレスがなくなりました。快適!
ちなみにクリナップはこちらのページからキッチンのシミュレーションができるよ!
この記事が、キッチンのリフォームやマンションリノベーションで悩まれている方の参考になれば幸いです。